人の軽さ、地球の重さ

 「環境に優しい印刷」とは何であろう。グーテンベルクから始まった大量印刷の歴史は、一部に秘匿されていた知識と富との解放に繋がった。その結果が地球荒廃に繋がったとしたら、何という事なのだろう。

 「人の命は地球より重い」という思い上がった思想、「適当な支点と棒さえ与えられれば,地球でさえ動かしてみせる」と豪語した彼と彼に連なる幾億もの科学者達とその恩恵を得た人類、それらが地球の価値を減じてきた。

 シーソー遊びを覚えているだろうか。適度なバランスを保っているときが楽しい、片一方がやたら重くなって片一方が軽くなったとき、その遊びは成立しない。人の重さを軽くすることなく、削られた地球の重さを少しでも重くしようとあたふたする動き、今世紀はどこまでいくのだろう。

 大いなる平衡状態の中にある大宇宙、人類もその一部にすぎない。真偽のほどは明かではないが、太古から次第に地球の重さは増加しているとも聞く。人類の重さは如何なるものか。

http://www.hatena.ne.jp/1069471445