磁石と煙と結論と
一言で言う。それは「錯視」だ。・・・何、これでは解らないじゃと。全く近頃の若い者は、自分で考えようともせん。何?「考えた結果があのレポートです」じゃと、あれは考えた内には入らんは。全く・・・。
「磁針が振れたかどうかはどうやって判断した?」
「プリントされている南北表示に対してじゃろ」
「その南北表示はどうやって合わせた?」
「前もってその磁針で合わせたのじゃろ」
「南北表示を狂わさずに磁石を動かしたといえる根拠は?」
「・・・しかし、煙の無いところではずれなかった・・のですけど」
「それこそ錯視の証拠、煙が無いときは動かないと思っておるから、磁針を見て微妙に調整しとるんじゃ」
「でも質問者はそんなことは・・・」
「TVで霊のいる場所は磁石が反応するというのを知っておったんじゃろ」
「だから、磁石を固定した実験では磁針が動きようがなかったのじゃ」
「線香の煙は、N極・S極、左右から同等の当たるから、磁針に与える作用は差し引き0じゃ、動きようがない」
「あぁ〜、そうか。では博士が最初の回答はまちが・・」
「それを言うな。仮説検証こそが科学の本流じゃ、解ったか」
これにて一件落着、それでも煙は反磁体なのです。