謎の11桁
「さて問題、貴方にも付けられている11桁のコード、この桁って多くない?。謎だわ」
「な、なんだよ突然に・・・、どうでもいいじゃないか」
「1億そこらしかいないのに変よ」
「これはだな、100億人台まで対応して・・・ってことは、世界統一の野望か、やるな我が国」
「って、そんなはずないじゃん。またやられちゃうわよ」
「いや、今度こそは・・・」(ポカ)
「例えば、残り3桁は何かの符号なのかしら」
「それはムリだね。だって番号変えられるもん。番号そのものには意味がなぁい」
「ムゥ〜、そんな事ないよ。好きな番号付けられないのは変よ。何かあるのよ」
「それはだな。重複だ。重複したらまた登録し直し、で重複したらまたやり直し、めんどいだろ?」
「そんなに重複しないよ。重複確率、0.1%くらいだよ」
「よぅ、計算するなぁ。計算・・じぁ、暗号かな。その3桁がキーで暗号化すれば、1000通りの番号ができるし・・な。まぁ2桁で100通りでも多いし」
「そうねぇ」
「でも、何を暗号化するんだろ。ずっと変わらない物じゃないとダメだし」
「そうねぇ、宗教とか思想とか彼女いない歴とか・・・は変わるかなぁ」
「う、うるさぁい、変わる、変わる、絶対変える」
「変わらない物、変わらない物、そうだ指紋。これなら変わらないし1つしかない。」
「そうだなぁ、でも9桁に収まるかな。そんな情報が。」
「うぅぅぅん」
この時彼らは知らなかった。バイオメトリクスという技術の進歩を。指紋以外にも声紋、掌紋、虹彩、網膜、顔貌、筆圧、筆跡、静脈等、ありとあらゆる個人固有の特徴から研究は行われている。図形データを効率よく数値化するのは困難であるが、静脈等のデータは比較的容易である。そして究極の個人情報であるDNA、これはたかが4種類の塩基配列に過ぎない。
そして個体がある限り、(例え機能していなくとも、例え骨になっても)採取の可能性が高い点も見逃せないのである。DNAを9桁の数値に置き換えさえすれば、それで済むのである。あとは、個人認証、セキュリティの名の下に採取・収集するだけである。*1
尚、この件を調べても徒労に終わる事を教えておこう。誰かに聞いても同じである。コードの付け方など誰も知らないから・・、全ては偶然と思えば安心して暮らせるのだよ。きみぃぃ。