禁じられた遊び

 人は禁止されればされるほど、禁を破りたくなる生き物。それはいつの日からなのか。神代の昔から語り次がれる物語、開けることを禁じられ、幾重にも張り巡らされた封印を巡る物語がある。人は罪悪を恐れるが故に、長きにわたり大切に頑なに守ってしまう生き物。捨てきれぬ生き物。

 禁じられたが故に、開けたくなるのも人の道理か。開けるのを禁じ封印を施した者は、それを知り得たのだろうか。それを利用したのだろうか。甘い言葉でそそのかし、中身が何であるかを曖昧に教えうる。中身が悪しきことならば尚更見たくなるのも人の道理か。中身を知らしめた者は、それを思わなかったのだろうか。それを狙っていたのだろうか。封印は静かにその時を待つ。

 その時飛び出したものは何だ。この世のありとあらゆる災厄、乾き、飢え、そして希望*1。あの時飛び出したものは何なのか、108の魔王、怒り、争い、そして哀しみ*2。再び閉ざされる事無く、この世は回る。次に破られるものは何とするのか。人の英知とやらは果てしない闇へと誘う。あぁ、光あれ。

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