死の方程式

寿命(min) = 2,150,000,000±150,000,000(□) ÷ 心拍数(□/min)

 「形ある物は必ず壊れる」、ならばその心臓が壊れたときには、「命ある物は必ず死ぬ」となる。人は精密な機械であり、それ故に耐用寿命がある。それを鼓動回数で表した物が上の方程式である。

 しかしこの式はあまりに簡略化したためか、このままでは誤解を招くおそれが多々ある。一つは定数にあり、残念ながら現段階では平均的に約7%の誤差を含む。たかが7%であるが、人生80歳時代では約5.6年に相当する。おぎゃぁと生まれた赤子がもうじき小学生にもなろうかという時間、大切に生きる最後の時間になる。

 もう一つは単に心拍数と表記した点である。心拍数は歳と共に変動すると聞き及ぶ。子供の時は心拍数が早く、そして成長するに従い、だんだんと遅くなるのである。体感時間は鼓動に依存するという有名な話によれば、子供の1日1月1年は、大人のそれよりも、心拍数が早い分だけ長く感じているはずである。子供の頃あんなにあった時間、何時しか大人は時間に追われるようになってしまった。

 閑話休題、心拍数が歳及び時間により変動するならば、この式の心拍数で除するのはおかしな事である。そうこれは生まれてから死ぬまでの平均心拍数でなくてはならない。そしてその数値は例え計測技術が発達したとしても判らない。

 そう死ぬまでは・・・、死ぬときに心臓の寿命が判る・・・で判っても何もできない。まだ心臓は動けるのに死んでしまったのか否やなど、その人にとっては何の意味もない。意味ある人は・・・そう次使う人だ。

http://www.hatena.ne.jp/1070071478