密室の作り方

今のマンションは気密性がよいので換気扇のみで排気すると負圧になり、扉が開きにくくなります。この質問を拝見いたしまして、ある小説を思い出しました。詳しい書名、著者名までは思い出せませんが、密室トリックはぼんやりと記憶してます。

内部で殺人が行われた様子があり中に入ろうとしますが、扉はぴったりと閉まっており、また他の出入り口はありません。そこで扉を破壊することでなんとかこじ開けた内部に潜入しますが、そこには遺体ばかりがあり、いるはずの殺人者は存在しません。いわゆる密室殺人です。

様々なトリックが考案されてますが、今回のは水がキーワードです。犯人は動転して水道水を流しっぱなしにしており、洗面台から水があふれ出し玄関まで、くるぶし上まで水浸しです。結局の所犯人は密室を意図したのではなく、偶然に密室化したのだと記憶してます。なので、扉の鍵はかけてなかったのですが、第一発見者がドアノブが回らず扉が開かないのを、鍵が掛かっていると勘違いしたのです。

さて、鍵も掛かっていないのに扉は開かなかったのでしょうか?。

http://www.hatena.ne.jp/1077844286



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それは水圧が関係しています。扉の構造を考えてみましょう。扉がきちんと閉まっている状態は実の所一点、ラッチボルト(ドアノブを回すと引っ込むつっかえ)で保持しています。このラッチがなくなれば、扉は閉まりません。中から外に圧力がかかった場合には、このラッチに集中的に力がかかります。そのため、少しの水圧でも何十倍もに増強されて押さえつけられてる事になります。あとは、ラッチとドア材との摩擦係数とドアノブの回転モーメントにより、ラッチが引っ込むか否や、扉が開けられるか否やが決まります。

外部から内部に圧力がかかる場合は、通常のラッチの構造では、内向きに斜めに切ってあるので、この種の力の集中は起こらないので、扉全体に分散されます。なので、開けずらくなる程度だと思います。・・・ラッチの向きを変えてしまえば、換気扇で疑似密室ができるのかも・・・何故か天麩羅火災が発生し、何故か火の回りが異常に早くて、何故か玄関が開かずに・・・、巧妙に仕組まれた犯罪ができあがるかも・・・まぁ名探偵が発見してしまうのですけどね。
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